太陽光パネルの廃棄問題とは?現状の課題やリサイクルの可能性を解説 | 太陽光 | 再生可能エネルギー | 株式会社グッド・エナジー

太陽光パネルの廃棄問題とは?現状の課題やリサイクルの可能性を解説

太陽光パネルの廃棄問題とは?現状の課題やリサイクルの可能性を解説

再生可能エネルギーの普及とともに、太陽光パネルの廃棄が大きな課題となっており、今後、より深刻化する見込みです。2030年代から2040年代にかけて大量の太陽光パネルが寿命を迎えるため、年間50万トンもの廃棄が見込まれています。

本記事では、太陽光パネルの廃棄に関する問題点、リサイクルの現状、そして廃棄問題の解決に向けた取り組みについて詳しく解説します。

太陽光発電事業を行っている方や、太陽光発電の将来性を調査している方々は、ぜひ最後までお読みください。

太陽光パネルの廃棄が課題となっている理由3つ

太陽光パネルの廃棄が課題となっている主な理由は3つあります。それぞれ解説します。

  • 太陽光パネルと環境汚染問題
  • 太陽光パネルの不法投棄問題
  • 最終処分場のひっ迫問題

太陽光パネルと環境汚染問題

太陽光パネルの中には、鉛、ヒ素、セレン、カドミウムなどの有害物質が含まれているものもあり、それぞれ適切な処分をしなければなりません。例をあげると、環境汚染を防止する「管理型処分場」に廃棄しなくてはならないのに、一般の処分場に埋め立てるケースがあります。

太陽光パネルを廃棄する廃棄物処理業者が、有害物質が入っていることを認識していない場合もあります。

また、太陽光パネルメーカーも情報開示をしていない場合もあります。そのため、適切な処理方法が共有されず、有害物質が流出するリスクがあり、早急な対策が必要です。

太陽光パネルの不法投棄問題

太陽光パネルが放置されたり、不法投棄される問題が懸念されています。事業者が所有する土地で太陽光発電を行う場合の注意点は、実際は事業が終了しているにもかかわらず、有価物だとしてそのままパネルが放置される可能性があります。

また、廃棄費用の準備ができていなかったり、捻出できなかったりする場合には、他の土地に不法投棄されるケースが増加しているのです。

このような状況を改善するため、2022年7月より「太陽光発電の廃棄費用積立制度」が義務化されました。

処分場のひっ迫問題

太陽光パネルは、いずれ処分の時期を迎えることは避けられません。2030年代後半には、太陽光パネルの年間排出量が産業廃棄物の最終処分量の約6%に及ぶという試算もあります。

このため、最終処分場がひっ迫する懸念があります。

しかし、太陽光パネルに含まれる金属類のリサイクルを効率的に行うことで、廃棄物の量を減少させ、処分場のひっ迫を抑えることが可能です。適切なリサイクルシステムの構築が急務となっています。

出典:【経済産業省】2040年、太陽光パネルのゴミが大量に出てくる?再エネの廃棄物問題

太陽光パネルの廃棄は2030年過ぎがピーク?

太陽光パネルの廃棄量のピークは、2035年頃に迎えると言われています。その理由は、太陽光パネルの期待寿命が約20〜30年であるため、2012年から導入された設備が次々と廃棄される時期に入るからです。

2030年代半ばには年間、最大50万トンの廃棄が見込まれています。また、リサイクル制度を義務付ける動きも進んでおり、経済産業省・資源エネルギー庁と環境省が、2025年の通常国会に法案提出を目指しています。

リサイクルを効率的に行うことで、最終処分場のひっ迫を抑えることが期待できるのです。

出典:【経済産業省】太陽光発電設備のリサイクル制度のあり方について(案)

太陽光パネルのリサイクルに注目が集まる理由

太陽光パネルのリサイクルに注目が集まる理由

太陽光パネルのリサイクルに注目が集まる理由は、以下の3点が主な理由です。それぞれ解説します。

  • ほぼ100%のリサイクルが可能になる
  • 中古品として売却できる可能性がある
  • リサイクル技術は進化している

ほぼ100%のリサイクルが可能になる

太陽光パネルは、素材を分解することでほぼ100%リサイクルが可能です。廃棄された太陽光パネルは、素材ごとに分けて精製することで再利用が可能な状態になります。

具体的な分別処理は以下のとおりです。

  • 二軸破砕機:ガラスを破砕しアルミフレームを取り除く
  • ホットナイフ:加熱した刃でガラスとシリコンセルを分ける
  • ブラスト工法:粒状の材料を噴射してガラスを剥離する
  • 回転ハンマー打撃工法:温めたパネルを打撃し分離させる

処理された素材が販売されることにより、リサイクルの流れができます。

中古品として売却できる可能性がある

中古の太陽光パネルは、売却できる可能性があります。太陽光パネルの発電能力は時間の経過とともに減少しますが、発電状態が良いものは中古太陽光パネルとして売却できる可能性があります。

新品より安価で購入できるため、コストを抑えたい買主が中古品を選ぶことも少なくありません。廃棄せずに売却する方法として、リユース業者に買取を依頼することで、適正価格で売却が可能です。

不要なパネルをリユース品として次の利用者に渡すことで、環境負荷を減らすことができます。

リサイクル技術は進化している

太陽光パネルのリサイクルを促進するため、リサイクル技術は進化しており、自動化の開発が進められています。

処理過程を完全自動化されたシステムであれば、太陽光パネルを機械に投入後、アルミ枠・ガラス・セル・バックシートに分別し、さらに剥離したガラスからセル、銅線などの異物を自動で分別できます。

それぞれの素材が再利用されることにより、100%リサイクルすることも可能です。このように技術革新により、資源の有効活用と環境負荷の低減に貢献できるでしょう。

太陽光パネルのリサイクル事業が抱える課題

太陽光パネルのリサイクル事業において、早期に解決したい主な課題は以下の3つになります。

  • リサイクル費用の減少
  • リサイクル事業の確立
  • 高度選別技術の開発
課題内容
リサイクル費用の減少・リサイクル費用はパネル1枚あたり3,000円~5,000円
・撤去や運搬費用も発生、埋め立て処分が優先される
リサイクル事業の確立・パネルの廃棄量が少なく事業としての魅力が低い
・各地域において自治体や発電事業者と連携し、円滑なリサイクル体制を構築する必要がある
・処分業者に安定的にパネルが供給される仕組みが必要
高度選別技術の開発・効率的に金属を抽出する方法が研究段階パネルには有害物質が含まれているため、適切な分別と処理が必要

太陽光パネルの廃棄問題を解決するための取り組み

太陽光パネルの廃棄問題を解決するには、様々な取り組みが必要です。主な取り組みを3点解説します。

  • 太陽光パネルの廃棄プロセス
  • 太陽光パネルの有害物質の適切処理
  • 太陽光パネルのリサイクルを促進

太陽光パネルの廃棄プロセスを明確にする

太陽光パネルの廃棄問題を解決するには、事業者が責任を果たす仕組み作りが必要です。事業者が資金不足を起こすと不法投棄をする恐れがあります。

固定価格買取制度(FIT)には廃棄費用が含まれているため、第三者による外部積立方式などが検討されています。

また、FIT認定を受けている事業者から、太陽光パネルの廃棄に関する積立が行われているかなどの情報の報告を義務化することも検討されています。

有害物質を適切に処理できるようにする

太陽光パネルに含まれる有害物質を、物質ごとに適切に処理することが、環境保護をする上からも極めて重要です。

しかし、有害物質に関する情報提供が不十分なため、適切に処理できていない場合がありました。有害物質に関する情報不足が、適切な処理ができない理由の一つとなっていました。

このため、メーカーや輸入事業者が有害物質の情報を提供することで、処理業者が必要な情報を得られるように2017年に太陽光発電協会がガイドラインを策定しました。

現状では、ガイドラインに基づき、関係者間で情報提供を積極的に行うことが重要視されています。

太陽光パネルのリサイクルを促進する

太陽光パネルの廃棄問題を解決するためには、太陽光パネルのリサイクルとリユースを促進する必要があります。資源の有効活用と環境保護の観点から不可欠です。

太陽光パネルは、ガラス、アルミニウム、銅などの再利用可能な素材でできていることから、リサイクルすることで、新たな資源として活用でき、廃棄物も削減できます。

また、リユース品として販売できれば収入にもつながり、環境負荷を減らすことが出来ます。2040年頃には年間50万トンもの太陽光パネルが廃棄されると見込まれており、リサイクル制度の確立が急務です。

太陽光パネルのリサイクル事情を解説

太陽光パネルの国内や国外のリサイクル事情を、以下の表で解説します。まずは国内の事例です。

福岡県「廃棄太陽光パネルスマート回収支援システム」の運用を開始。
岡山県エコシステム岡山が太陽光パネルのリサイクル事業を開始
住友商事株式会社
三井住友ファイナンス&リース株式会社
SMFLみらいパートナーズ株式会社
株式会社アビヅ
株式会社SMART
5社で使用済み太陽光パネルのリユース・リサイクル事業に向け、サプライチェーン構築および販路確立について重点的に実証実験への取り組みを開始。
AGC太陽光パネルカバーガラスのリサイクル実証試験に成功。

続いて、国外の事例を紹介します。

PV CYCLE(ヨーロッパ)2010年から使用済み太陽電池モジュールのリサイクルシステムを運用。
Solarcycle(アメリカ)エネルギー省から150万ドルの補助金を受け、使用済み太陽光パネルのリサイクルに取り組んでいる。

太陽光パネルの廃棄に関する制度

太陽光パネルの廃棄問題に対処するため、リサイクル事業者への補助金制度や廃棄費用積立制度が導入されます。

これにより、適切な廃棄処理が進み不法投棄の防止が期待されるでしょう。それぞれの制度を解説します。

リサイクル事業者へ補助金制度が導入される

太陽光パネルのリサイクルを行う事業者向けに、補助金制度が導入されています。以下、表を参考にしてください。

補助金支給団体内容
公益財団法人廃棄物・3R研究財団太陽光パネルのガラスやセル、フレームの分離設備に対して経費の一部を補助
東京都使用済み住宅用パネルのリサイクル費用を補助
その他自治体福岡県や宮崎県など、都道府県単位で補助金を設けている

これらの制度により、リサイクル事業が促進されることが期待されています。

廃棄費用積立制度が導入される

廃棄費用積立制度は、発電事業者が売電収入の一部を積み立て、電力広域的運営推進機関に納付する仕組みです。発電容量が10kW以上で、FIT認定かFIP認定を受けた太陽光発電事業が対象となっています。

太陽光発電事業者は、太陽光発電設備を適切に処理する責任がありますが、実際に積み立てている事業者は2割ほどになっていました。廃棄費用積立制度により、不法投棄の防止や適切な廃棄処理の確保が期待されています。

廃棄費用積立制度についての詳細については、以下の記事で解説しているので、ぜひ合わせてご覧ください。

まとめ:太陽光パネルを廃棄できない理由を解説

本記事では、太陽光パネルの廃棄の問題点、太陽光パネルのリサイクル、廃棄問題を解決するための取り組みなどを解説しました。現在、太陽光パネルのリサイクルに注目が集まっており、政府や自治体による補助金制度も導入されています。

また、太陽光パネルは中古品として売却できる可能性もあります。すでに太陽光発電を行っている事業者は、太陽光パネルの廃棄に備えた出口戦略を考えて運用することが重要です。

リサイクル制度の整備が進む中、適切な処理方法を確立し、環境負荷を軽減することが求められています。

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