太陽光発電の発電容量の意味は?売電収入や発電量との違いも解説 | 太陽光 | 再生可能エネルギー | 株式会社グッド・エナジー

太陽光発電の発電容量の意味は?売電収入や発電量との違いも解説

太陽光発電の発電容量の意味は?売電収入や発電量との違いも解説

太陽光発電所の発電容量は、売電収入に直結します。そのため、敷地面積や初期費用も含めた適切な選択が重要です。

本記事では、発電容量に関して、以下の項目を解説をします。

  • 発電量と発電容量の違い
  • 容量を決めるために意識するポイント
  • 発電量と売電収入の関係性

太陽光発電の新規導入を検討されている場合、発電容量を決定する際には、数多くの要因や根拠をもとに決めていく必要があります。

特に、敷地面積に対して、太陽光パネルの適切な設置枚数を決定することは重要です。発電容量の理解を深めたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

太陽光発電の発電容量とは

太陽光発電の発電容量とは、発電量と異なる意味があります。それぞれの違いを読んでいきましょう。

発電量と発電容量は異なる意味

発電容量と発電量の違い

発電量と発電容量には、異なる意味があります。以下に、違いをまとめました。

  • 発電容量・・・発電できる電気量(単位:kW)
  • 発電量・・・実際に発電する電気量(単位:kWh)

発電容量は、「システム容量・出力容量」と言い換えられることがあります。発電容量は、実際の「変換効率・電気ロス」などは含みません

一方、発電量は上記の損失も含めた数値になるので、売電収入に直結する数値となります。

太陽光発電で発電容量が重要な理由

太陽光発電の発電容量は、売電収入に直結します。以下に発電容量の大きい発電所と、小さい容量の発電所のメリット・デメリットをまとめました。

発電所規模(サイズ)メリットデメリット
発電所「大規模」売電収入が大きく見込める初期投資費用が高額になる
発電所「小規模」初期投資費用が抑えられる売電収入が下がる

発電容量は、敷地面積に対して「太陽光パネルの適切な設置枚数」を決定することが最優先です。発電容量は、売電収入・FIT価格・発電効率を決める数値となり、事業を長期的に行うために重要です。

FIT価格に影響することに関しては、後ほど解説を進めます。

【家庭用】太陽光発電の容量を計算する

例として、家庭用太陽光発電の容量を計算します。

住宅用の目安容量の考え方

住宅用太陽光発電所の場合、屋根などの設置可能面積に限りがあります。

そのため「3~5kW」が主流となり、10kW未満で太陽光パネルを設置することになります。10kW未満の容量の場合、2024年度における固定買取価格は「1kW=16円」です。

具体的に容量を計算する

具体的な容量を計算してみましょう。以下の条件でシミュレーションを行います。

  • 1日の電気使用量:15kWh
  • 地域の日射量:5kWh
  • 有効パネル面積:70㎡

上記のケースの場合、計算式は以下のようになります。

計算式種類計算式
公式必要な容量 = 1日の電気使用量 ÷ 地域の日射量 × 有効パネル面積
シュミレーション計算必要な容量 = 15kWh ÷ 5kWh ×70㎡            =0.21㎾(210W)※「kWhは、×1,000」を行い単位を合わせる

あくまで設計上の計算となり、実際には「季節・設置角度・パネル性能・影の有無」により数値は変動します。

太陽光発電の容量を決める前に意識するポイント6つ

太陽光発電の容量を決める前に、意識するポイントを6つ紹介していきます。

①使用する電気量を確認する

1日に使用する電気量を確認することが、売電収入を計算するために重要です。一般的な場合、売電収入は以下のように計算をします。

  • 売電収入=発電量-自家消費量

上記の計算式で、売電収入を上げるためには、自家消費量の削減・発電量の増加を図る必要があります。日常生活の中で節電を心掛けることは、売電収入を上げるためのポイントです。

②太陽光発電を導入する予算を決める

事前に太陽光発電所を導入する予算を決めましょう。以下に、想定初期費用(参考値)をまとめました。

導入先初期費用(万円)
家庭用約130万円(4.5㎾クラス)※1㎾クラス:約29万円
産業用約60万円(1㎾クラス)

導入する際の注意点としては、「予算→性能→シュミレーション→性能・容量決定」の順で検討することがポイントです。先に「性能・容量」を優先すると、予算オーバーとなってしまう可能性があるためです。

③太陽光発電の導入目的を決める

太陽光発電を導入する目的を決めることも重要です。以下に、太陽光発電を導入するメリットをまとめました。

  • 地球環境の改善に貢献できる
  • 長期間での節税が見込める
  • 安定した収益が見込める
  • 企業イメージアップが図れる
  • 電気代の削減が見込める

太陽光発電は長期的に事業を行う必要があるので、事前にメリット・デメリットを把握することが重要です。事業が上手くいかない場合は、導入した目的を振り返り、継続か中止を決める判断材料にもなります。

④地理的要因を考慮する

太陽光発電の発電量は、地理的要因に大きく左右されます。以下に、具体的な地理的要因を3つまとめました。

  • 気温
  • 日射量

具体的に及ぼす影響を考慮した設計の提示を元請施工業社に依頼しましょう。同時に導入エリアの地理的要因も確認しておくことが重要です。

⑤補助金の情報を確認する

太陽光発電の導入時に、補助金を活用できる場合があります。導入時に活用できる補助金をまとめています。(一部抜粋)

都道府県名称補助金額
滋賀県スマートライフスタイル普及促進事業補助金4万円(住宅用太陽光)
東京都東京ゼロエミ住宅12万円(住宅用太陽光)
大阪府中小事業者の対策計画書に基づく省エネ・再エネ設備の導入支援補助金上限300万円(中小企業対象)

補助金の詳細に関しては、所轄の各自治体や太陽光発電業者まで確認を行うと良いでしょう。

⑥対応が丁寧な業者に連絡する

対応が丁寧な業者を選定することは重要です。対応が丁寧な業者に依頼した場合、以下のようなメリットがあります。

  • アフターフォローが充実している
  • 適切な見積金額を提示してくれる
  • 保証が充実している

特に、業者の「口コミ・施工実績」を確認することは重要です。企業としての信頼性があり、予算・発電シュミレーションも丁寧に行い、オプションで蓄電池等の導入も相談できるケースがあるためです。

特に官庁工事などで実績がある業者は、必ず官庁に「施工体制台帳」を提出していますので、安心できる工事会社となります。

太陽光発電の発電量を求める方法

太陽光発電の年間発電量は、以下の計算で求めることが可能です。

年間予想発電量(kWh/年)=H × K × P × 365 ÷ 1

この計算式で、実発電量と誤差はあるものの、大きな枠で「年間発電量」を知ることができます。公式の各英数字は、以下の値となります。

  • H:設置面の1日当りの年平均日射量(kWh/㎡/日)
  • K:損失係数。約73%(仮定)
  • P:システム容量(kW)
  • 365:年間日数
  • 1:日射強度(kW/㎡)(標準状態)

例として、滋賀県大津市で年間予想発電量を計算してみましょう。(システム容量:3㎾・年平均日射量3.45kWh/㎡/日と仮定。)

  • 年間予想発電量(kWh/㎡/日)=3.45×0.73×3.0×365÷1=約2,757(kWh/年)

年平均日射量という数値は、「NEDO日射量データベース」より地点を特定することで数値を引き出せます。このように、大まかな年間発電量を計算することが可能です。

太陽光発電の発電容量と売電収入の関係性

住宅用太陽光発電と産業用太陽光発電の違い

発電容量によって、売電収入(FIT買取価格)が変動します。これは、「FIT制度」の認定区分が関係しており、区分けは以下のようになります。

  • 10kW未満:住宅用太陽光
  • 10kW~50kW未満:産業用太陽光(低圧)

FIT制度とは、電力会社が一定価格で一定期間、発電した電力を買い取ることを国が約束する制度です。上記の設備容量の場合、売電単価(2025年度)は、以下のような単価となります。

  • 10kW未満:15円/kWh
  • 10kW~50kW未満:11.5円/kWh

太陽光パネルとパワコンはどちらにも容量がある

太陽光パネルとパワーコンディショナーは、どちらにも容量があります。FIT認定時には、「発電容量の低い数値」が採用されるので注意が必要です。

例えば、以下のシステム設計の場合、採用されるのは「パワーコンディショナー10kW」となります。

パワーコンディショナー容量パネル容量全体設備容量(発電容量)
10㎾20㎾10㎾

太陽光パネルとパワコンの容量が違うことに注意しましょう。

過積載で容量を最適化する

過積載を行うことで、総合発電量が増加する可能性があります。過積載とは、パワーコンディショナー容量より、太陽光パネルの容量を大きくすることです。

過積載には、以下のようなメリット・デメリットがあります。

メリットデメリット
発電量の上昇が見込める太陽光パネルの設置費用増加
パワコン稼働率の上昇メーカー保証対象から外れる可能性がある

費用対効果を考え、まずはお抱えの太陽光発電業者に、過積載について相談してみましょう。

太陽光発電の発電量に関わる要因

太陽光発電の発電量に関わる要因を、以下にまとめました。

  • 太陽光パネルの性能
  • 太陽光パネルの数
  • 日照時間
  • 季節
  • 設置角度

上記の要因は、発電量に影響します。土地に応じた専用の設計が必要となりますので、設計の根拠を確認しましょう。また、以下の要因は、発電量を減少させる可能性もあります。

  • 気温
  • 太陽光システムの損失
  • 電圧降下
  • ケーブル絶縁抵抗低下
  • 浸水による錆び

発電量を維持するためには、定期的なメンテナンスを心がけることが重要です。

発電容量の選定に関する2つの基準

発電量は、売電収益に直結します。ここでは、発電量の選定に関する2つの基準を紹介します。

初期費用

初期費用の想定を行い、発電所の規模を決めましょう。一般的に、設備が大きくなれば初期費用は高額になります。

一方で、「1kWあたりの単価」に関して、設置費用の減少が見込めます。余剰資金があり、費用対効果を優先する場合は、発電所の規模を大きくする方法も有効です。

屋根の面積

屋根の面積をもとに、設置できる太陽光パネルの枚数を決めましょう。例えば、太陽光パネルを10枚しか置けない屋根に、15枚設置することは物理的に不可能です。

太陽光パネルの最大設置枚数を10枚と考え、パワーコンディショナー出力をパネル合計容量より小さくすることで、先ほど解説した過積載も可能になります。

太陽光パネルの設置可能面積は、屋根形状にも左右されるので、太陽光発電業者と確認を進めましょう。

発電容量に関するよくある質問

発電容量に関するよくある質問をまとめています。

発電量と発電容量は違いますか?

違います。発電量(kWh)は、発電上の電気ロス・システム損失なども含めた数値になります。発電容量(㎾)は、「システム容量・出力容量」などと言い換えられることもあります。

収益の計算をする場合は、発電量(kWh)の数値を参考にしましょう

発電容量の計算方法は?

発電量は、以下の計算式で求められます。発電量(kWh)= 電力(kW)×時間(h)となり、電気の大きさ(kW)に、時間(h)をかけて計算した答えが発電量(kWh)となります。

一例ですが、「4kWの発電を5時間続けた場合の発電電力量」は、4(kW)×5(h)=20(kWh)です。

太陽光パネル1枚でどれくらい発電できますか?

住宅用の太陽光パネル1枚あたり「70W~250W」の発電能力があります。出力能力は、太陽光パネルメーカーにより違いがあり、人気メーカーほど出力能力が高い傾向にあります。

一例ですが、システム容量1,000W(1㎾)規模の発電所の場合、発電出力が、100Wのパネルと比べて、250Wのパネルでは、設置枚数が大幅に削減が可能です。

上記のように、高性能なパネルは、初期費用が高くなりますが、設置枚数が少なく有効スペースが広くなりメリットもあります。

まとめ:発電容量は太陽光発電で重要な指標

本記事では「太陽光発電の発電容量」に関して解説しました。発電容量は、「発電量」と間違いやすい一面もあり、具体的な意味合いを理解することが重要となります。

発電容量は、システム容量などと言い換えられることもあります。発電所の規模を示す数値で、数値が大きいほど多く発電することが可能です。

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