太陽光発電の売電が始まらない?理由や3つの対処法を解説

太陽光発電所で売電を開始するためには、2つの申請が必要です。また、工事遅延や申請書不備が原因で、申請の承諾には時間を要する場合があります。本記事では、以下について詳しく解説を進めます。
- 事業計画認定申請
- 系統連系申請
- 申請の承諾に時間を要する理由
太陽光発電の売電が始まらない理由や、申請の内容について詳しく解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
太陽光発電の売電がすぐに始まらない理由
太陽光発電の事業を開始して、すぐに売電ができるわけではありません。売電を開始するには、各種申請が必要です。その内容を見ていきましょう。
売電を始めるには申請が必要になる
売電を行い収益を得るためには、以下の2種類の申請が必要です。
- 事業計画認定申請
- 系統連系申請
事業計画認定申請の届け出は、FIT制度(固定価格買取制度)を利用するための必要な手続きです。FIT制度とは、発電した電力を一定期間電力会社が、固定価格で買取を保証してくれる国の制度です。
系統連系申請は、発電した電力を電力会社へ売電する際に、電力系統を接続するために必要な申請となります。
系統連携申請は、実際に電力会社へ出向き「高圧受電・低圧受電」などの打ち合わせや、最寄りの電力会社所轄が所轄している電柱までの距離、「構内配電線路」として、接続する太陽光設備が受電する位置関係も確認されます。
太陽光発電の売電が始まるまでにかかる期間
太陽光発電所で発電した電力を売電するまで、最大6ヶ月ほど時間を要する場合があります。その理由を、以下にまとめています。
- 太陽光発電所の工事期間が延期する
- 申請に時間がかかる
竣工後に速やかに売電を行いたい場合は、施工業者に相談を行いましょう。施工業者は、申請や工事などを全て引き受けているので、相談することで資材発注や申請・工事順序など優先順位を考慮してくれる可能性があります。
申請が認定されるまでに時間を要する理由
太陽光発電の申請が認定されるまでに時間を要する理由を解説します。
2020年度以降の手続きが変更になった
2020年度以降、申請手続きの内容が複雑になっています。どのように複雑になったのか、ポイントを以下の表にまとめています。
年度 | 2020年以前 | 2020年以降 |
---|---|---|
申請名称 | 設備認定の提出 | 事業計画認定の提出 |
内容変更点 | 主に「設備の安全性」 | 長期的な事業計画 |
2020年度以前は、設備面の安全性を確認する設備認定の提出に対して、2020年度以降は、「事業計画認定申請」の提出と変更になっています。ここでのポイントは、「事業としての長期計画や発電見込み量」が確認されることになった点です。
制度変更の背景には、固定買取価格が高い状態の太陽光発電所でも、事業が行われていない状況があり、国が目指す電力供給量に到達していないためです。制度変更後は、申請期間も3ヶ月〜6ヶ月程度と以前の2倍程度の期間を必要としています。
申請数が急増し対処が遅れている
太陽光発電所の申請数が急増して、認定の対応が遅れています。以下に具体的な件数を、まとめています。
設置件数(2023年6月) | 設置件数(2024年6月) |
---|---|
4,722,148件 | 10,879,596件 |
太陽光発電所の設置件数は、2023年6月時点から1年間で「約2.3倍」と増加しています。
申請件数の増加と事業計画認定への変化も合わさり、電力会社や所轄区役所の対応が遅れています。現在、電力会社でも窓口対応の人出を増やすなど対策を取っていますが、専門知識が必要なため、対応が追いついていないケースもあります。
申請に不備があり対応が遅れている
申請書に不備があり、対応が遅れている場合もあります。設備は完成しているのに、申請書の不備で売電が遅れる状態は避けたい所です。
以下に、事業計画認定申請を、スムーズに進めるためのポイントをまとめています。
- 20年間の長期的な事業計画
- 保守点検と維持管理計画
- 標識の掲示(事業者情報など)
- 法令の遵守
- 電力接続契約の締結
売電するために必要な2つの申請
売電するために、必要な2つの申請について解説を進めます。
系統連系申請
系統連系申請とは、電力会社の電力系統と接続するために必要な申請です。系統連系申請の目安期間と申請の流れを、以下にまとめています。
- 事前相談(任意)
- 接続検討申し込み
- 事業性の判断
- 接続契約申し込み
- 連携承諾(系統連系接続完了)
系統連系申請承諾までは「約3ヶ月~6ヶ月」の期間を必要とし、申し込み先は「売電先の小売電気事業者(電力会社)」となります。
事業計画認定申請
事業計画認定申請とは、本年度の固定価格買取制度の適用(売電単価と調達期間の確保)を確保するために申請します。事業計画認定申請の目安期間と申請の流れを、以下にまとめました。
- 事業計画認定書の提出(電子申請)
- 系統連系申請の提出
- 必要書類の提出(10種類の書類提出)※発電容量により変化する
- 設置者承諾
- 審査・認定
事業計画認定申請の承諾までは「約2ヶ月前後」の期間を必要とし、申し込み先は「経済産業省」となります。
売電が始めるまでの想定スケジュール
売電が始まるまでの想定スケジュールは、以下のような目安になります。
- 発電所設備設計・容量決定(約1ヶ月)
- 系統連系申請・事業計画認定申請(約3ヶ月)
- 太陽光発電所工事着工(約2ヶ月)※規模により工期は異なる
- 売電開始
発電容量や施工土地の形状などにより、スケジュールは大きく変化します。
太陽光発電業者に無料相談する
まずは、太陽光発電業者に相談しましょう。太陽光発電所を建設する場合、「パネルの設置可能枚数」の設計が必要です。
全敷地をパネルで埋めても、メンテナンススペースや変電設備スペースが無くては発電所として機能しません。太陽光発電業者は、その道のプロフェッショナルになりますので、アドバイスを聞き方向性を決めていきましょう。
太陽光パネルや容量を選定する
次に、太陽光パネルや容量を選定しましょう。数多くのメーカーから太陽光パネルは販売されていますが、「価格・性能・保証」などを含めて選定することが重要です。
太陽光パネル1枚あたりの出力は「100~300W」と言われています。高性能パネルほど、1枚あたりの出力は大きくなりますが、費用は高くなるので費用対効果を考慮しながら選定しましょう。
施工会社に工事を依頼する
施工会社に工事依頼(工事請負契約)をしましょう。ここでのポイントは、「工事竣工日と施工内容」の確認です。
工事竣工日は、設備の引き渡し日となり、施工内容は、電気的トラブルがなく安全に事業できる発電所の工事品質となります。
上記に合わせて工事単価の確認、スケジュール調整も含め打ち合わせを行いましょう。
売電の申請を行う
電力会社に「系統連系申請」、経済産業省に「事業計画認定申請」を行いましょう。この2つの申請が通らないと、発電所が完成しても売電契約が成立しません。
上記申請は約3ヶ月~6ヶ月前後の期間が必要です。発電所竣工日と日程の相違が無いよう、前倒しで申請することが重要です。
設備の設置工事を開始する
設備の設置工事を開始する時に確認するポイントを、以下にまとめています。
- 太陽光パネルは設計通りの枚数となっているか
- 機器納入仕様書通りの機器が納入されているか
- 電技上の規格に沿った施工がされているか
- 接地工事などは、根拠のある数値なのか
上記のポイントを元請施工業者に確認し、可能であれば立ち合いで検査を依頼しましょう。
売電を開始する
すべての手続き・工程が完了すると売電が開始されます。売電が開始されても、確認が必要なポイントがあるので、以下にまとめています。
- 遠隔監視装置と売電メーターの誤差
- 遠隔監視装置の各数値の誤差
- 機器の保証期間の確認
上記項目の確認を行わない場合、実際の発電量に対する正確な「電圧・電流・天候・気温・温度」などがわからず、運用状況を確認する上で、検証が出来なくなる恐れがあります。
太陽光発電の売電がすぐに始まらない時の対処法
太陽光発電の売電がすぐに始まらない場合の対処法を解説します。
①蓄電池に発電した電気を貯める
太陽光発電の売電が始まらない場合は、蓄電池を活用する方法も有効です。蓄電池とは、電力を充電して繰り返し使える電池になります。
売電が始まらない場合、発電した電力を蓄電池に蓄えることで、自家消費することが可能です。特に、以下の太陽光発電所を私有している事業者には有効となります。
- 自家消費を行っている太陽光発電所
- 出力容量が小さい太陽光発電所
- 電気代のコストカットに取り組みたい場合
蓄電池の導入費用は高額になるので、導入する前に費用対効果も検討することが重要です。
②自家消費で発電した電気を使用する
自家消費を行い、発電した電力を有効利用する方法も有効です。自家消費とは、発電した電力を使い、他の電気製品を使用する電力にすることになります。
自家消費をすることで、以下のようなメリットがあげられます。
- 電気代の削減
- 災害や停電時に緊急用電源として使える
- 節税効果を見込める
- 補助金を受けられる可能性がある
③発電した電気を電気自動車の充電に充てる
発電した電力で、電気自動車を充電する方法も有効です。電気自動車の充電方法は、以下の電気種別となります。
- 単相(100V又は200V)通常充電
- 三相交流(200V)急速充電
太陽光発電所は、電気自動車との相性が良く、どちらの電源も取り出すことができます。パワーコンディショナーで直接接続したり、ブレーカーから直接電気を送って充電することも可能です。
太陽光発電の出口戦略を考えて運用する
太陽光発電所の運用は、出口戦略を考えて運用することがポイントです。太陽光発電所は「10年または20年」という長期間で運用することになります。
節税効果も高く、近年人気の投資先でもありますが、FIT終了後の出口戦略を見越した運用が必要となります。以下に、FIT終了後の出口戦略についてまとめています。
- 自由契約での売電事業継続
- 電力の自家消費
- 中古発電所として売却する
- 発電所の撤去
上記の選択肢を参考に、FIT終了後の計画を立てておきましょう。
あわせて読みたい

太陽光発電で赤字なる5つの原因は?投資資金を回収するためのポイントや年数を解説
「太陽光発電の赤字を抑えたい」 「太陽光発電所の売却を考えている」 「赤字になる原因や対処法を知りた…
まとめ:太陽光発電は売電が始まるまでに時間がかかる
本記事では、太陽光発電が売電するまでに時間がかかる理由を解説しました。太陽光発電所は、売電を開始するまでに「事業計画認定申請・系統連系申請」の承諾を取る必要があります。
現在、申請数が急増していることもあり、認定までに時間がかかる状況となっています。売電がなかなか始まらない場合は、蓄電池や自家消費を活用する方法があります。
スムーズに売電を開始するためには、売電開始日を想定して、太陽光発電業者や施工業者と丁寧なスケジュールを組むことが重要です。
グッド・エナジーは太陽光発電所の買取や販売、メンテナンスを行なっている企業です。太陽光発電の運用でお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。
中古太陽光の高価買取なら
グッド・エナジー
高価買取・最短14日で現金化・
買取実績300件以上
1円でも高く売るなら、
まずはグッド・エナジーにご相談ください。
-
\ お急ぎの場合はお電話ください! /
03-5811-1928営業時間10:00~17:00(土日除く) -
\ 60秒でカンタン入力! /
今すぐ無料査定する