太陽光発電の耐用年数は?減価償却の計算方法や3つのメリット、注意点も解説 | 太陽光 | 再生可能エネルギー | 株式会社グッド・エナジー

太陽光発電の耐用年数は?減価償却の計算方法や3つのメリット、注意点も解説

太陽光発電の耐用年数は?減価償却の計算方法や3つのメリット、注意点も解説

事業者の皆様は、「太陽光発電所の耐用年数」をご存知ですか?

太陽光発電所の法定耐用年数は17年間です。

太陽光は、国税庁により「電気業用設備、その他設備・主として金属製」と定められていて、経費計上(減価償却)が可能です。

本記事では、太陽光発電の耐用年数に関して、以下の項目を解説します。

  • 法定耐用年数とは?
  • 減価償却とは?
  • 減価償却のメリットや注意点は?

ぜひ最後までご覧ください。

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減価償却とは

減価償却とは、わかりやすく例えると「年数と共に価値が下がる電気・機械設備の導入費用を、一定期間において税制上経費計上すること」です。

太陽光発電所の場合は17年間です。

すなわち、太陽光発電所は、17年間も経費計上が可能な資産ということになります。

減価償却を行うメリットに関しては後ほど解説を進めます。

法定耐用年数とは

法定耐用年数とは、国税庁が定めた税制上の「耐用年数」です。

この定められた年数の間は、設備として経費計上が可能になります。

一般的な製品の耐用年数とは全く異なった意味です。

以下に「製造メーカー」と「国税庁」の耐用年数の違いを簡単にまとめました。

法定耐用年数(国税庁)経費として計上可能な年数
耐用年数(製造メーカー)製品としての耐用年数

ではなぜ法定耐用年数が定められているのか?

それは、設備として年数が経過するごとに資産価値が減少します。

事業者が適切に経費を計上できるようルール化したということです。

太陽光発電の法定耐用年数

法定耐用年数は、どのような形で運営しているかによっても変化します。

住宅用や産業用太陽光発電の事例を解説します。

住宅用太陽光発電の法定耐用年数

住宅用太陽光発電の場合、設置容量が「10KWを超えるか超えないか」で法定耐用年数が変化します。

住宅用太陽光(10kW未満)の場合は、以下のようになります。

10KW未満事業と住宅の両方に太陽光の電気を使っている場合は「17年」が適用

上記の表以外にも詳細な注意点があり、以下の表にまとめました。

10kW未満年間所得20万円以上なら確定申告が必要
10kW以上減価償却経費計上が必要

運営者の方は、所轄税務署にて法定耐用年数の確認が必須です。

産業用太陽光発電の法定耐用年数

産業用太陽光発電は、国税庁により「その他の設備・主として金属製のもの」として定められています。

引用:別表第二 機械及び装置の耐用年数表(新旧資産区分の対照表) (nta.go.jp)

そのため、法定耐用年数は17年です。

会社員が副業目的で事業を行う場合や、企業が行う事業も17年が適用されます。

売電目的で太陽光発電設備を稼働させている」=「17年」と考えましょう。

自家消費型の場合は使用用途で年数が変わる

自家消費型の太陽光発電の場合は、法定耐用年数が変化するので注意が必要です。

最終的に何を生産しているのか?という部分が大きく影響します。

例えば、自動車工場を営む人が、自動車製造設備を稼働させるために太陽光発電を利用した場合、法定耐用年数は「9年」です。

また、太陽光を使用して半導体集積回路を製造する場合、国税庁より「機械及び装置の耐用年数表20番」その他の設備が適用されます。

その場合の耐用年数は「8年」です。

このように最終生産物によって年数が変化します。

導入目的によって経費計上方法も変化するので、先を見越した検討が必要です。

太陽光発電の減価償却の計算方法2つ

以降の見出しでは、以下の項目に関して解説します。

  • 定額法
  • 定率法
  • 償却率
  • 具体的な計算方法

定額法

定額法は、経費計上が可能な法定耐用年数期間中は「一定金額を経費計上」する方法です。

以下に、定額法の償却方法をまとめました。

年数経費計上(万円)残償却費(万円)
1年目10×1年=10160
5年目10×5年=50120
10年目10×10年=10070
17年目10×17年=170
設備導入費用:170万円の場合

定額法の場合は、上記のように毎年一定金額を経費計上が可能です。

定額法は、決まった金額を一定計上できるのでシンプルですが、一方で節税効果が薄くなります。

確定申告が苦手な方におすすめの方法です。

定率法

定率法は、定額法とは違い「償却率」をかけて経費を計算する方法です。

償却率は「0.118」を使用して経費を計算します。

以下の表では、設備導入費用が170万円の場合で解説しています。

年数経費計上残償却費
1年目170万円×0.118=20万円170万円-20万円=150万円
2年目150万円×0.118=17.7万円150万円-17.7万円=132万円
3年目132万円×0.118=15.5万円132万円-15.5万円=116万円
設備導入費用:170万円の場合

上記表の「経費計上」を見ると、初年度・2年目・3年目などは残償却費が多く残っているため、「償却率」をかけると経費計上可能な金額が多くなるのが特徴です。

定額法と比べ以下のようなメリットがあります。

  • 初年度・2年目・3年目など導入年数が浅い時期は大幅な経費計上が可能
  • 本来売り上げに対して納めるはずの税金等の大幅節税が期待出来る

一方、定額法と比べ年数が経過すると以下のようなデメリットが懸念されます。

  • 残償却費が少なくなり、経過年数によっては定額法と比べ経費計上額が減る
  • 償却率が「0.118」だけでなく、残償却費が低くなると「改定保証率」・「保証率」などの係数を使う必要があり、経費管理が複雑である

太陽光発電を減価償却するメリット3つ

ここまでは、「法定耐用年数」と「減価償却」に関して解説しました。

続いて、太陽光発電を減価償却するメリットを解説します。

①節税効果を期待できる

太陽光は17年に渡り節税が可能です。

法人事業で太陽光を運営している場合、資本金額などで異なりますが「約15~20%前後」の法人税を納める義務があります。

その税金を長期間にわたり節税できるため魅力的です。

設備導入初期費用以外に、以下の費用も経費として計上できます。

  • 運用に伴うメンテナンス費用
  • 新たな設備導入費用
  • 機器メンテナンス・修理費用

②周辺機器も減価償却できる

太陽光発電を稼働させるには以下の設備が必要となり、減価償却が可能になります。

  • パワーコンディショナー
  • 外部フェンス
  • 遠隔監視装置
  • 防草シート上に砕石敷き均し

周辺機器に関して、減価償却の年数を以下の表にまとめました。

機器減価償却の年数
パワーコンディショナー17年
外部フェンス10年
遠隔監視装置5年
防草シート上に砕石敷き均し15年(法規上:構造物となる)

③損益を把握できる

前項目で解説した「定額法」「定率法」を使用しても、売上高に対する経費率が見込めます。

経費率が確定すると、損益が把握でき、年間源泉徴収額を確定申告により還付することも可能です。

オススメのポイントは、「単年度」ではなく「複数年度」を採用し、一定経費額を算出することで年度繰り越し損益通算も把握しやすくなります。

ベースの経費が確定することで、修繕工事・アップグレード工事の必要性があっても資金繰りがスムーズです。

太陽光発電の減価償却における注意点

続いて、減価償却の注意点を解説します。

一度選んだ償却方法は3年間変更不可になる

全項目で「定額法」と「定率法」の2種類の減価償却方法を解説しました。

償却方法は、事業者が太陽光導入時に選択できます。

一方、注意しなければならないポイントは、「一度選択すると3年間変更不可」という国税庁のルールです。

特に、「事業資金と節税のバランス」に注意が必要です。

例えば、初年度に大きく節税効果が期待出来る「定率法」では、年度が浅いと大きな節税効果が期待できます。

その節税効果により、他への投資なども可能です。

「定率法」の一例ですが、購入金額が大きくなるほど節税効果も大きくなります。

担当者としては、事業資金という観点からも注意が必要です。

中古物件は法定耐用年数が異なる

太陽光の中古物件の場合は、法定耐用年数は新設時の17年とは異なります。

以下に、中古物件の場合の耐用年数計算式をまとめました。

(17年 – 経過年数)+(経過年数 × 20%)

(17年 – 3年)+(3年 × 20%)=14年
※3年落ちの太陽光発電設備を購入した場合

3年落ち設備の場合は、減価償却期間が「14年」となります。

設備導入年度が古くなるほど、減価償却期間が短くなるのが特徴です。

使用しない太陽光発電は除去処理を行う

償却期間が過ぎた場合、残存価値が無くなり節税目的の効果がなくなります。

その場合、「固定資産税の除去」の手続きが必要です。

手続きを怠ると残存価値が残るため、土地などと同じように税金の対象となります。

残存価値を消し節税対策を取ることで、「事業資金の確保」「撤去費用の確保」などの行動へ、スムーズに移ることが可能です。

太陽光発電の寿命はどれくらい?

太陽光発電所は、経年劣化とともに寿命を迎える設備です。

一般的にパネルの寿命は「20年~30年」とされています。

1984年より稼働している、佐倉ソーラーエネルギーセンターの京セラ株式会社製の太陽光パネルは、約36年間の発電を記録しています。

出典:(京セラ)太陽光パネルの種類をかんたん説明!基礎知識もご紹介!

以下は、パネル以外の周辺機器の期待寿命です。

機器期待寿命
パワーコンディショナー10~15年程度
蓄電池5年程度
UPS(無停電電源装置)5年~15年程度

パワーコンディショナーはメーカーによっては「20年保証」を付随していることもあります。

設置されるメーカーによって保証期間が異なるので、元請施工者へ確認が必要です。

節税目的を果たしたら売却する方法もある

節税目的を果たした後、太陽光発電を売却する事業者もいます。売却には「新しい投資を考えている」や「現金化したい」など、様々な理由があります。

実際に、グッドエナジーでは以下のようなご相談を受けています。

  • 売却によって投資費用を回収できるか?
  • 売却資金を元に他の事業に投資したい
  • 現在所有している太陽光の価値を知りたい

節税目的を果たしたら、出口戦略をどうするか考えておくことが重要です。

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まとめ:太陽光発電のお悩みなら、グッド・エナジーにお任せ

本記事では、太陽光発電に関して、法定耐用年数減価償却をするメリットについて解説を進めました。

以下の表に、本記事のポイントをまとめました。

法定耐用年数とは
減価償却の計算方法2種類
減価償却のメリット
減価償却の注意点
節税目的を果たしたら売却する方法もある

グッド・エナジーでは、実際に節税目的を果たした中古太陽光発電の買取を行っています。

売主様から「今すぐ現金化したい」や「他社の査定金額に納得できない・・」などのご相談を受けています。

太陽光発電の運用や出口戦略にお悩みがあれば、お気軽にお問い合わせフォームよりご相談ください。

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