太陽光パネルの反射光問題とは?事例や具体的な対処法を解説 | 太陽光 | 再生可能エネルギー | 株式会社グッド・エナジー

太陽光パネルの反射光問題とは?事例や具体的な対処法を解説

太陽光パネルの反射光問題とは?事例や具体的な対処法を解説

太陽光パネルは、受光した太陽光を反射する製品です。

反射した光は反射光と呼ばれ、設置角度により反射する角度や量が変わります。

反射光が近隣住民とのトラブルの種となり「光害」へ発展するケースも報告されています。

本記事では、以下の項目について解説を進めます。

  • 太陽光パネルの反射光のよる影響や事例
  • 太陽光パネルの反射光を抑える方法
  • 太陽光パネルの反射光以外にも起こりやすいトラブル

トラブルなく太陽光発電の事業を続けるために、ぜひ最後までご覧ください。

太陽光パネルの反射光はトラブルになりやすい

太陽光パネルの反射光はトラブルに繋がりやすいのが特徴です。

太陽光パネルの反射光トラブルは「光害」と呼ばれ、過去には訴訟に発展するケースが報告されています。

太陽光パネルの反射光が引き起こす被害として、以下のトラブルが想定されます。

  • 隣人トラブル
  • 近所トラブル
  • 生活トラブル

中でも、「生活トラブル」は、太陽光パネルの反射光によって実被害を受け訴訟などに繋がっています。

太陽光発電事業は、約20年と長期間に及ぶため、確認不足やコミュニケーション不足が思わぬ被害に発展することを覚えておきましょう。

太陽光パネルの反射光による影響や事例

太陽光パネルの反射光による影響や、被害の事例を紹介していきます。

近隣住宅への眩惑や室内温度上昇

太陽光パネルからの反射光によって、眩しさ(眩惑)や室内温度の上昇といった影響が報告されています。

実際の被害例としては、2015年に兵庫県姫路市で発生したケースがあります。1MW規模の太陽光発電所に設置されたパネルの反射光が、隣接する民家に差し込み、住人の男性が熱中症を訴え、最終的に訴訟へと発展しました。

また、大阪府では、水道局の屋上に設置されたメガソーラー発電設備において、屋上へ続くケーブルラックのカバーが太陽光を反射するというトラブルも報告されています。

このケースでは、反射光対策として、ケーブルラックのカバー材質を電気メッキ(溶融亜鉛メッキ)へ変更する対応がとられました。

交通機関(道路、鉄道、航空)への影響

太陽光パネルの反射光は、交通機関(道路、鉄道、航空)へ影響する危険性があります。

太陽光発電所は、「道路構造物や道路附属物の設置目的を妨げる場所は避ける」と国土交通省より書面で明示されております。

もう少し深く解説すると、道路境界線より何m以上離隔距離を取る、排水設備を跨ぐような設置をしてはならないなどです。

所轄都道府県により詳しい設置基準が異なるので、確認を行いましょう。

太陽光パネルの反射光を抑える方法

太陽光パネルの反射光を抑える方法を4つ解説します。

反射防止コーティング(ARコート)の導入

反射防止コーティング(ARコート)の導入は有効です。

反射防止膜(AR膜)は、太陽光パネルに薄い反射防止膜を成形することで、反射光を最小限に抑えられるコーティングになります。

以下に、反射防止コーティング(ARコート)のメリット・デメリットをまとました。

メリットデメリット
吸収される光量の増加塗膜は経年劣化する
光の反射損失の減少専門業者での施工塗布が必要

反射防止膜は、多くの種類の塗料がラインナップされています。

しかし、専門業者でしか施工は難しいため、費用が高額です。

より簡単に安価に施工できる技術確立が期待されています。

パネルの設置角度や方位の最適化

近隣トラブルを回避するためにも、太陽光パネルの設置角度を見直すことが重要です。

太陽光パネルの設置角度は、一度決定してしまうと変更が難しく、変更する場合は「基礎・架台・電源」と全ての工事種類において工事変更が必要となります。

太陽光パネルは、垂直(角度が大きい)に近づく程、反射光は直接地面に反射しますが、垂直より斜めに(角度を小さく)設置した場合は反射光は分散します。

特に太陽光パネルより低い高さに「近隣住宅の窓や生活空間」がある場合、設置角度に注意が必要です。

植栽やフェンスによる遮蔽

植栽やフェンスを設置して、太陽光パネルの反射光を軽減する方法も有効です。

植栽やフェンスを設置することで、以下のようなメリットがあります。

  • 反射光を軽減
  • 景観を損なわない
  • 他者の侵入を防止する
  • 獣害などへの対策にもなる

設置する際には、明るい配色ではなく、光度が低い暗い色を選択して、指定された敷地境界線より後退させて設置するのがおすすめです。

業者によるシミュレーションの実施

反射光に関して事前のシュミレーションを実施することも重要です。

前項でも解説を行いましたが、太陽光パネルの設置角度は、一度決めた角度を変更すると多額の費用が発生します。

予期せぬ追加費用を防止するためにも、事前シュミレーションの実施が重要です。

太陽光パネルの設置角度は、専門業者が使用する「Solar Pro」というソフトや、事業予定地の「北緯・経度」などを元に、入射角を割り出しCAD上でシュミレーションする方法があります。

専門業者のアドバイスが参考になるため、事前に打ち合わせを行いましょう。

反射光問題に関する太陽光パネルの研究動向

太陽光パネルの反射光問題に関する最近の研究動向を解説します。

近畿地方整備局では、太陽光パネルの入射光に対して、反射する光(反射光)を一般的な表計算ソフト(エクセル)で割り出しています。

その背景には、以下のように資料より報告されています。

「反射光や光害に関しては、法的根拠や基準は無いが、今後も都市部や住宅密集地域での太陽光パネルの設置は見込まれる。」

「光害を防ぐためには、設計段階での検討が最重要です。」

このような地方自治体の取り組みからもわかるように、太陽光発電所は今後も注目されるエネルギー事業です。

参考:【近畿地方整備局】太陽光発電における光害検討の簡易化手法について

グッド・エナジーの太陽光発電で反射光問題を軽減

グッド・エナジーの中古販売のポイント

グッド・エナジーでは、中古の太陽光発電所の販売を行っています。

太陽光発電所のセカンダリー市場は拡大していて、投資家から注目されています。

以下に、中古の太陽光発電所の魅力をまとめました。

  • 過去のトラブル状況を把握できる
  • 固定買取価格を把握できる
  • 運用実績を把握できる

太陽光事業は、長期間に渡って事業を継続することが目的です。

中古の太陽光発電の場合、実績やリスクが把握できるので、事業資金の回収にも計画性が見込めます。

反射光以外に起こりやすい太陽光発電のトラブル事例

反射光以外に、起こりやすい太陽光発電所のトラブル事例について解説します。

ケーブルの盗難

太陽光発電所のケーブルは、盗難率が高い傾向にあります

太陽発電所のケーブルは、その多くが地面から露出しています。

地面からケーブルが露出している場合は特に、盗難されるリスクが高くなり注意が必要です。

盗難対策としては、以下の対策が有効になります。

  • 地中隠蔽施工にする
  • 分電盤の鍵を特殊な形状に変更する
  • 防護フェンス、監視カメラを設置する
  • ケーブルをアルミ線へ変更する

ケーブルが盗難されると、発電所の稼働が止まってしまうので、施工業者と相談して対策を行いましょう。

雑草の管理

雑草の管理は、発電効率の低下だけでなく、景観の悪化や盗難リスクの増加といったトラブルにもつながります。

実際に筆者が関わった発電所では、変電所付近に設置された太いケーブルが、除草対策が不十分な状態で2回連続して盗難被害に遭い、警察に被害届を提出したというケースがありました。

その後、事業者が周囲の除草作業を徹底したところ、盗難は再発しなくなったという報告があります。

除草に使用する「除草剤」は、近隣の農作物などに影響を与える恐れもあるので広範囲に使用する際は注意が必要です。

まとめ:太陽光パネルの反射光問題と対処法を解説

本記事では、「太陽光発電の反射光」について解説を進めました。

太陽光パネルの反射光は、近隣住民とのトラブルに発展する可能性があります。

太陽光発電所は長期的な事業になるので、小さなリスクでも対策して事業を進めることが重要です。

反射光問題は、「設計段階での検討」が重要になるので、知識のある専門業者と相談しながら進めましょう。

グッド・エナジーは、太陽光発電所の買取や販売、メンテナンスを行なっている企業です。太陽光発電の運用でお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。

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