太陽光発電の中古物件が注目されている3つの理由や購入時の注意点 | 太陽光 | 再生可能エネルギー | 株式会社グッド・エナジー

太陽光発電の中古物件が注目されている3つの理由や購入時の注意点

太陽光発電の中古物件が注目されている3つの理由や購入時の注意点

太陽光発電では、中古物件(セカンダリー)の購入・運用に注目が集まっています。背景には、「FIT買取単価が高い」や「運用開始までがスムーズ」などの理由があります。

一方で、「物件は適切に運用されていたか」や「自然災害の影響を受けていないか」など、物件を購入する前に注意すべき点もあります。

本記事では、中古の太陽光発電についてメリットや注意点を解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

太陽光発電の中古物件が増加している理由3つ

そもそも、中古の太陽光発電はなぜ増加しているのでしょうか。「節税目的を果たした」「出力抑制の影響」など、物件が増えている主な理由を解説します。

①減価償却の目的を果たした

太陽光発電は減価償却が可能なため、法定耐用年数を超えるまでは節税効果を受けることが可能です。太陽光発電の法定耐用年数は17年です。節税を目的に太陽光発電を導入した事業者は、目的を果たしたタイミングで太陽光発電を売却して利益を得ます。グッド・エナジーでは、2023年において、残存年数10年の物件売却査定を多くいただきました。

②コロナウイルスの影響

2020年~2023年ごろにかけて、新型コロナウイルス感染症の影響で、世界的に景気が悪化しました。「業績悪化で資金繰りに困っている」など、キャッシュを確保するために太陽光発電の売却を検討した事業者が増えたと言われています。コロナの脅威は収まりつつありますが、今後も外的要因で景気が悪化した場合は、太陽光発電を手放す事業者が増えると予測できます。

③出力制御の影響

出力制御は、電気の需要と供給のバランスを調整するために行われます。2023年には、九州電力管轄内で大規模な出力制御が行われ、多くの発電所で売電が不可能になったことが話題になりました。売電収入の減少を理由に、太陽光発電を手放す事業者が増えました。出力抑制の影響で売却された物件が、セカンダリー市場に多く存在しています。

太陽光発電の中古物件のメリット

近年、太陽光発電の中古物件が投資家や事業者から注目を集めています。注目が集まっている主な理由は以下の通りです。

  • 過去の売電実績が明確なので投資リスクが少ない
  • 古い物件ほどFIT単価が高い
  • 新規設置に比べて運用開始までの期間が短い

このことから、太陽光発電の中古物件の買い手が増加しています。「節税目的を果たせた」や「資産を整理したい」など、売却する事業者も多くいます。太陽光発電の中古物件のニーズは、今後もニーズが高まることが予測されます。

過去の発電量や売電収入が分かるため失敗が少ない

太陽光発電の中古物件は、5年や10年といった運用実績から発電量や売電収入の実績を確認することができます。購入前に運用実績を把握することで、投資のリスクを減らすことが可能です。

年間の売電収入は、地域の日射量やパネル容量、FIT単価を用いてシミュレーションを行い求めることが可能です。シミュレーションで算出された利回りを参考に、投資したい物件を選定していきます。

投資のリスクを減らすことができるため、過去の実績が分かることは魅力的なポイントになります。

古い物件の方がFIT売電価格が高い

産業用太陽光発電のFIT期間は20年間で、導入時期によりFIT価格が固定されます。古い物件は新しい物件に比べて、FIT単価が高く設定されているため利益を出しやすいです。

FIT価格の推移は下記の表の通りで、年々減少していることが分かります。

年度FIT価格
2012年40円
2013年36円
2014年32円
・・・・・・
2021年12円
2022年11円

FIT価格が減少した理由の1つに、太陽光発電の技術の進歩が関係しています。設備の設置コストが低くなることで、FIT価格の減少につながりました。中古物件はFITの適用期間が短くなりますが、FIT価格の高さが魅力の1つです。

設備が整っているので運用開始がスムーズ

太陽光発電の中古物件は、新規物件に比べてスムーズに設備を稼働できます。中古物件は、購入時に太陽光発電設備が設置されているため、設備設置に必要な作業を省略できます。もし新規で太陽光発電を始める場合は、下記のような作業が必要です。

  • 設備機器の調達
  • 施工
  • 電力申請

各申請や機器の納品が遅れることもあるため、新規物件を導入する際は6カ月ほどの長い期間を見ておく必要があります。中古物件は、「なるべく早く太陽光発電事業を始めたい方」にもおすすめです。

融資などが認められやすい

中古の太陽光発電の契約時は、融資が通りやすい傾向にあります。太陽光発電の導入時には高額なコストがかかるため、多くの場合ソーラーローンが利用されます。

審判会社は、契約者の返済能力の他にも、「太陽光発電設備の収益性」も審査の対象としています。中古物件は、過去の運用実績が明確に分かるため、審判会社に将来の収益性についても報告することができます。

中古の太陽光発電は、資金調達を行いやすく、これから太陽光事業を始める初心者にも適しています。

太陽光発電の中古物件のデメリット

続いて、中古の太陽光発電設備のデメリットを解説します。メリットとデメリットの両方を把握しておきましょう。

即時償却できない

減価償却には、「即時償却」と「特別償却」の2種類があります。即時償却は、太陽光発電の導入費用を初年度に経費に計上できる仕組みです。即時償却と特別償却を利用するためには、新品の設備を導入する必要があります。中古の太陽光発電を購入時には、即時償却を利用できないので注意しましょう。中古の太陽光発電の場合、購入前に導入目的を確認しておくことが重要です。なお、通常の減価償却であれば利用することが可能です。

設備不良の可能性がある

中古の太陽光発電には、設備不良のリスクもあります。物件の売却理由として、発電設備に問題があるために売却された可能性も考えられるからです。そのため、中古の場合は発電所の状態をよく確認しておくことが重要です。

グッド・エナジーでは、設備不良を防ぐために、直近1年付近の売電実績を売主様から取得するようにしています。他にも、下記のような現地調査を行い、設備の状態を確認しています。

  • 架台の錆び/歪みの点検
  • フェンスの設置状況の確認
  • 集電箱の水漏れ点検

設備の稼働に関して、業者まで気になる点を確認することが大切です。

買取期間が短い

太陽光発電のFIT期間は20年間です。事業認定を受けた日付が早い設備ほど、残存年数は少なくなります。FIT買取期間が終わった後は、売電価格が減少するため、FIT終了後の運用も考えておくことが重要です。FIT終了後は、下記の選択肢などがあります。

  • 電力会社を切り替える
  • 自家消費に切り替える
  • 設備を売却する

売電価格や残存年数、FIT終了後の運用方法を考慮して、中古物件を調査することがポイントです。

中古の太陽光発電所を購入する場合の注意点

中古の太陽光発電所を購入する場合は注意点もあります。「売電収入は十分にあるか」や「FIT期間は十分に残っているか」など、それぞれ解説します。

売電収入や発電量は十分あるか

購入する発電所が過去に安定して利益を出していたかどうか、売電実績を確認することが重要です。中古の太陽光発電所では、パネルの劣化により新設時よりも発電効率が低下している可能性があります。
現地確認の際にパネルが汚れていたら、発電効率を落とさないためにも洗浄などのメンテナンスが必要です。
物件を購入する前に、少なくとも過去1年間の売電実績を確認しておきましょう。

FIT期間が十分に残っているか

産業用太陽光発電のFIT買取期間は20年間に定められています。中古の太陽光発電所を購入する場合は、FIT買取期間が20年以下になるので残存年数を注視することが重要です。

例えば、5年間稼働している太陽光発電所を購入する場合、FIT適用期間は20年から5年を引いた15年間となります。FIT単価は新設時の金額を引き継ぐことが可能なので、物件を探すときはFIT残存年数にも注目しましょう。

電気需要が高い地域にあるか

中古の太陽光物件を購入する際は、電気需要が高い地域(東京電力管轄エリア)に物件があるかどうかを確認することが重要です。太陽光発電所の地域が出力制御の対象地域になっていると、発電を続けても売電による収入が減少してしまいます。出力抑制は、2018年に九州エリアで行われ、2023年には中部エリアや北陸エリア、関西エリアにおいても行われました。

電気需要の高い地域を注視する場合は、出力抑制がまだ行われていない関東(東京電力管轄)エリアで物件を探すようにしましょう。

過去の運用が適切だったか

中古の太陽光発電を購入する場合は、過去の運用が適切に行われていたかを確認することが重要です。適切に運用がされていないと、購入後に機器の不備が発覚するなど、発電における不具合のリスクが高まります。

資源エネルギー庁の「事業計画策定ガイドライン(太陽光発電)」では、保守点検や維持管理に関する計画の策定について下記のような項目が記載されています。

  • 保守点検や維持管理に関する実施計画を策定する
  • 発電設備の事故発生など、緊急時の対応策を構築する
  • 保守点検や維持管理に関する実施計画は、事業実施期間は保存する
  • 土地の開発に伴って設置した防災設備についても維持管理を行う

参考:事業計画策定ガイドライン(資源エネルギー庁)

問題なく運転を継続するために、過去の運用を確認することが重要です。自分だけで過去の運用について確認することは大変なので、太陽光発電の専門業者に相談しましょう。

自然災害時に問題が起きなかったか

太陽光発電設備は経年劣化によりシステムの性能が低下しますが、自然災害時に問題がなかったかを確認することも重要です。台風や地震などの影響で、地盤沈下していないか、パネルが飛ばされていないか、地域のハザードマップなどの項目を確認します。

購入後にメンテナンス費用が発生する可能性があるので、故障が多く見受けられる設備の購入は避けることもポイントです。

メンテナンスや運用上のリスクを把握しやすくなるので、販売会社が設備の故障や不具合に対してどこまでサポートしてくれるのかを確認することが重要です。

近隣住民とのトラブルがなかったか

太陽光発電設備と近隣民家との距離が近い場合、クレームなどトラブルが起こってしまう可能性があります。また、伸びきった雑草の影で、発電容量が落ちてしまうケースがあります。

近隣住民と起きりやすいトラブル・苦情の例は下記の通りです。

  • 太陽光パネルからの反射光がまぶしいのでパネルの角度を変えてほしい
  • 雑草の管理をしっかり行うかの確認してほしい
  • フェンスが家と近すぎるので通り道が狭くなった

運転開始してから余計なトラブルに巻き込まれないためにも、物件がある地域も地図で確認しておきましょう。購入する前に売主と近隣住民、販売会社とトラブルがなかったか確認することがポイントです。

抵当権付きの土地ではないか

中古の太陽光発電所を導入する際は、審判会社から融資を受けて分割で支払いを行うことが一般的です。「契約者からの支払いが滞る」など、審判会社にもリスクが伴います。抵当権は、審判会社のリスクを避けるためにある権利です。返済が滞った際に、抵当権者(審判会社)が土地を競売にかけて金額を回収することが可能になります。

土地の所有者は、抵当権がついたままでも土地の売買取引を行うことが可能です。抵当権付きの土地を買う時はリスクが伴うので、事前に把握しておきましょう。

抵当権は土地を購入する前に抹消しておくことが重要です。完済前に購入してしまうと、代金の支払い後に抵当権が実行されてしまうリスクがあります。

「代金を払ったけど土地の所有権がない」という状況を避けるために、抵当権は必ず土地を購入する前に抹消しましょう。

抵当権を抹消する方法はいくつかありますが、「売主が残債分を完済する方法」がリスクもなく安全です。売主による完済が難しそうな場合は、その土地には手を出さないこともポイントです。

中古の太陽光発電所の物件情検索は「そらサーチ」

グッド・エナジーでは、太陽光発電を手放したい売主様とこれから中古太陽光事業を始めたい買主様を仲介役としてサポートさせていただきます。当社が運営しているそらサーチでは、過去の運用実績が分かる太陽光発電の中古物件を掲載しています。

これまで契約となった取引は180件以上と豊富で、詳細はすべてそらサーチ内からご覧いただけます。

また、物件を売りたいけどWeb上に公開したくないという方には、新しい投資家様と直接の仲介・取引が可能です。パネルのひび割れなど、設備が故障している場合でも買取を行っていますので、まずはお気軽にご相談ください。

太陽光発電の中古物件はグッド・エナジーにお問い合せください

中古の太陽光物件は、注目が集まっています。過去の売電実績を参考に発電シミュレーションを行えることやFIT単価が高いことから、買い手の市場が高まっています。中古の太陽光物件を購入する主なメリットは下記の通りです。

  • 過去の売電実績が分かるのでリスクが低い
  • FIT単価が高い
  • スムーズに運用開始できる

また、上記のことから中古の太陽光物件は、売り手の需要も高まっています。

グッド・エナジーでは、過去1年の売電実績とFITの残存年数などの数値から、買取について正直見積もりをさせていただきます。

  • 現金化して他の事業に投資したい
  • 設備が遠方で管理が面倒くさくなった
  • まずは所持している設備の価値について問い合わせてみたい

上記のように、太陽光発電設備の売却について悩みがあれば、グッド・エナジーの無料査定相談をご活用ください。

中古太陽光の高価買取なら
グッド・エナジー

高価買取・最短14日で現金化・
買取実績300件以上

1円でも高く売るなら、
まずはグッド・エナジーにご相談ください。

太陽光発電の無料概算査定